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酒を酌み交わす仲間から浮かんだもの
今年の初めに20年近く駅前の安兵衛で楽しく痛飲し歓談した人を亡くした。
酔った勢いでアリス「チャンピオン」の熱唱にスナックへ行ったものだ。
今浮かんだのが、この『勧酒』です。
この盃を受けてくれ どうぞなみなみと注がせておくれ 花に嵐のたとえもあるぞ <さよなら>だけが人生だ
『勧酒』の作者
于 武陵(う・ぶりょう)晩唐の詩人810年~没年不詳 井伏鱒二訳 作者は晩唐時代(836~907年)のエリート官僚でしたが、その職を捨て各地を放浪、隠遁生活を送る人になりました。
いつの時代もこのような人がいるのですね。仕事か人間関係に嫌気を出したのか、それが詩ににじんでいると思われます。
この詩の解釈は人それぞれあるでしょう。
誰かと酒を酌み交わす時間、この瞬間を大事にしなければ、誰もがいつか別れるのだから、<さよなら>だけが人生だ。胸に刺さるセリフだな・・・。
『勧酒』に今宵も乾杯!
お互い元気に酒を酌み交わせるのは何時までだろう。痛飲・歓談の至福のひと時こそ大事にしたいな。残りの人生は悔いなく、ひた向きに生きればよい。
岳友は体力が無くなると消えてゆくが、酒友は消えません。
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